2018/05/06

スペインのお酒で有名なシェリー酒。
私が働いていたお店でも5〜6種類のシェリー酒をおいていました。
その時によく聞かれたのが、シェリー酒ってどんなお酒ですか?というもの。
他にもどんな味なのか、飲み方は?などなど。
名前はなんとなく聞いたことあるけど、実際は飲んだことないというお酒ではないでしょうか。
香りも風味も独特なシェリー酒ですが、飲んでみたいなという人に難しいことは抜きにして簡単に説明したいと思います。
シェリーの世界への導入として読んでもらえたらと思います。
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シェリー酒って何か?
シェリー酒と調べるとだいたい書いてある説明が『酒精強化ワインです』という言葉。
なるほど、酒精強化ワインか。と分かれば、ここから先も読む必要がなくなりそうですが。
まずここで注目なのはワインという言葉です。
シェリー酒はワインの仲間なんですね。
なので飲む時もワインと同じようなグラス(本当は少し小さめ)で、ワインと同じような温度で、ワインと同じストレートを基本にします。
酒精強化ワインって?
シェリー酒を語る時にはこの単語は避けられませんね。
酒精強化ワインというのは、ワインを造る過程でアルコール(主にワインと同じブドウから造られるブランデー)を添加して、アルコール度数を高めたものです。
昔々、ワインを長持ちさせるということが課題となっていた時代に生まれたのが、この酒精強化ワイン。
温度管理などが難しい気温の高い地域での酸化や腐敗を防ぎ、その保存性の高さから時間のかかる船便での輸送にも一役買いました。
ということもあり、地元民よりもイギリスなどの方がシェリー酒は飲まれていたりします。
シェリー酒を造る3つのブドウ品種
シェリー酒は白ブドウのみを使用しています。
しかも3種類だけ。
3種の中で栽培の9割を占め、辛口シェリーとなるのがパロミノ。
色は白ワインに似た金色で、シャープで、口当たりは軽めです。
ブドウを過熟させたり、干しブドウにして甘口シェリーとなるのが、ペドロ・ヒメネスもしくはモスカテルという品種です。
糖度も増しますが、色も濃くなっていきます。
甘口と辛口をブレンドすることで、甘くしたり辛くしたりと微妙な調節をします。
シェリー酒の種類
シェリー酒は甘口から辛口まであるんですね。
それからシェリー種には熟成方法が2種類あります。
淡い色のシャープな味わいとなる酵母膜の下での熟成と、空気に触れさせることで濃い色で複雑な味わいとなる酸化熟成の2つです。
スペイン料理のお店に行くとおいてあるであろうシェリー酒は
辛口ならば、フィノやマンザニージャ(マンサニーリャ)。
少し色が濃くなる辛口、オロロソやアモンティリャード。
ほのかな甘口のクリーム。
極甘口のモスカテルやペドロ・ヒメネスです。
シェリー酒の飲み方
軽いものから重いものへ、辛口のものから甘口のものへというのが基本です。
アルコール度数は15~22度ほどあって、ワインよりも高く、風味も独特なので、飲み比べできるほど飲めないという人もいるかもしれません。
そんなときには経験上、薄い色のものより琥珀に近い色のものを飲むのをオススメします。
アモン・ティリャードやオロロソの方が受け入れやすいという方が多かったです。
かく言う私もアモンから好きになりました。
シェリー酒を使ったカクテル
アルコール度数も高く、その香りも味わいも独特のシェリー。
甘口であれ、辛口であれ、最初に口にした時に「ん?」っとなる人も少なくないんですね。
このままでは飲みにくいので他に飲み方はありますか?って聞かれることも多かったです。
簡単であり定番のレブヒートというカクテルがあります。
辛口のシェリーを炭酸で1:1もしくは1:2で割って作ります。
レモンやライムを添えたり、炭酸をソーダではなくジンジャエールなどに変えても飲みやすくなります。
極甘口、甘口も炭酸との相性はいいです。
もう少しジュース感覚でならば、オレンジジュースなどにも合います。
ペドロ・ヒメネスという黒蜜に似たシェリー酒があります。
この極甘口シェリーをバニラアイスの上にかければ、デザートとして楽しめます。
まとめ
シェリー酒は酒精強化ワインというワインの仲間です。
醸造の中でアルコールを高めたワインが酒精強化ワインといいます。
ワインを楽しむようにシェリーも楽しめます。
その香り、味わい、風味も独特で、それこそがシェリーの楽しみ方になります。
最初は琥珀っぽい少し色みのあるものを飲んでみましょう。
飲みにくい場合には炭酸などを使ってカクテル感覚で。
シェリー酒がワインやカクテルを楽しむようにもっと身近になってもらえたらと思います。
